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2604

”我々は脳の10%しか使っていない”というのは嘘

すいません。画像の表示ができないです・・・


抜き打ちテストです。以下の文章のうち、間違っているのはどれか。 

1.われわれは脳の10%しか使っていない。 

2.刺激の多い環境が未就学児の脳の発達を良くする。 

3.個人の好みの学習スタイルで教えられた方が学習効果が高い。それは聴覚、視覚、ないし運動感覚の別を問わない。 


 1.が間違いだと思った方、おめでとうございます。われわれが脳の10%しか使っていないというのは明らかに間違いだ。これはあまりにも多くの人々に信じられているため、心理学者や神経学者の間で「10%神話」と呼ばれている。一般的に信じられているのとは対照的に、脳は全体が使われている。使われない神経細胞は死滅し、使われない神経回路は退化する。10%神話の永続化につながっているのは、もしかしたら神経画像研究の各種リポートのせいかもしれない。脳のスキャン画像では、脳のごく一部の領域しか「光って」表示されないからだ。しかし、これらの部分は活動レベルが基準ラインより高いだけであって、暗く表示される部分が活動していない、または使われていないというわけではない。 

 それでは、残りの2つの問いは正しいのだろうか。正しいとされたのなら、われわれのわなにひっかかったことになる。実は、3つ全てが間違いか、少なくとも科学的に立証されていないのだ。仮に3問とも誤って正しいと答えてしまったとしても、そう答えたのはあなただけでないはずだ。 

 セヌ・デッカル氏率いるアムステルダム自由大学とブリストル大学の研究チームの研究の一環で、この3問を含む「神経神話」がオランダと英国の小中学校の教師242人に示され、その結果が専門誌「Frontiers in Psychology(心理学フロンティア)」に最近掲載された。同チームによると、「10%神話」を信じていた教師が47%いたほか、子どもの環境を豊かにすることが脳機能を向上させると信じていた教師は76%にも達していた。 

 環境に関するこのような信仰は、ラットに関する実験結果から出てきたのかもしれない。つまり、かごの中に回し車やトンネルが備え付けられ、他のラットも何匹かいるという快適な環境の中で育ったラットの方が、何もないかごの中で孤独に育てられたラットよりも、認知機能が高く、脳構造が発達したという実験結果だ。しかし、こういったラットの実験は、何もない不自然な環境下では、もっと自然で遊びや他のラットと接する機会のある環境と比較すると、発達が悪いことを示しているに過ぎない。それは、クローゼットの中に閉じ込められて育つか、人と接する機会を絶たれて育つと、子どもの脳の発達が阻害されるとの考え方につながる。しかしそれは、既に普通の状況にある子どもの環境をさらに「充実する」こと、例えば「ベイビー・アインシュタイン」のような幼児教育ビデオを常にに見せ続けることが、認知発達を向上させることにはならない。

 第3問の個人の好みの学習スタイルに関する神話は、教師の間で最も多く信じられていた。つまり、授業が生徒の好みの学習スタイルで行われれば、児童・生徒の成績が改善すると信じていた教師は94%に達していた。実際、児童・生徒には好みの学習スタイルがあるのだが、問題は、こういった好みが学習の効果とはほとんど関係ないということだ

 認知心理学者のダニエル・ウィリングハム氏はこの謎について、2009年の著書「なぜ生徒たちは学校を好まないか(Why Don’t Students Like School?)」の中で説明している。この学習スタイル理論を検証するのに最良のテストとして、研究チームはまず生徒たちの好みの学習スタイルを特定し、その後ある人には好みに合うスタイルを、ある人には好みに合わないスタイルを無作為に割り当てた。例えば、あるテストでは、生徒たちは言葉(名前など)ないし視覚(絵など)で表現した一連の情報を覚えるよう指示された。すると、視覚で表現された方がより良く記憶されていたという結果が出た。だが学習者の好みと指導スタイルとの相関性は全くみられなかった。新たな手術法を習う医学実習生を対象にした「感覚型」と「直観型」の学習者を比較した研究でも、同じような結論に達した。 

 もちろん、優れた先生は生徒が理解に苦しんでいるか、それとも理解を深めているかを感じ取って対応を調整できる。障害のある生徒は、それぞれに対処されるべきニーズを抱えている。しかし、米心理学会が委託した包括的な調査結果によれば、指導様式を生徒の好みの学習スタイルに合わせることが成績向上につながったという例はほとんどないと結論付けられた。これは教師に対する批判ではなく、人間の直観に対する批判だ。それは、学習スタイルに関する主張があまりにも自明であるため、その主張自体が間違っている可能性があることが理解されにくい、ということだ。 

 われわれ自身が米国で行った調査によると、これらの神経神話はもっと多くの人々に信じられていることが分かった。「10%神話」を信じる人々は回答者のおよそ3分の2に達していた。また、記憶というものはビデオ録画のように機能する、あるいは誰かが背後から見つめているのが分かる、と信じる人も少なくなかった。 

 皮肉にも、デッケル氏率いる研究結果によれば、神経科学に最も詳しい教師が、最も多く神話を信じていた。どうやら、精神や脳に関する自分の知識を広げることに一生懸命(実に感心なことなのだが)な教師は、学ぶにつれて作り話と事実とを切り離す上でトラブルに直面しているのだ。各種の神経神話は直観的に訴える力があり、ビジネスや自己啓発といった分野で急速に広まっている。このため、それらの神話を一般人に広まっている認識から根絶するのは、「シシフォスの神話」の如くに果てしなく続く労苦になるかもしれない。しかし、教室など教育現場において神経神話の影響を減じることは、良いスタートとなろう。

ウォール・ストリート・ジャーナルより)

脳ってそれぞれの部位に働きがあるんですから、10%しか使ってないって、お前生きてんのか?って感じです。

でも、よくわからないことはとりあえず信じてしまいますし、考えずに受け止めてしまうものです。

日本の血液型占いみたいなもので、一度定着したら、全く離れませんし、こういう嘘ってどうしたものかなあ・・・。


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  • Date : 2012-11-19 (Mon)
  • Category : 生物
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